押さえておきたい!転職の3つのメリット(退職決断時のヒント)
以前「事前に押さえておくべき「転職のデメリット」」にて転職のデメリットをまとめましたが、その一方で転職にはメリットも沢山あります。
メリットというと思い浮かぶのが「給料が上がる」「やりたい仕事ができる」「嫌なことから離れられる」といったことが挙げられますが、これらが叶うかは正直なところ分かりません。よく聞く話としては、仮に1年目の給料は上がっても2年目以降は下がるかもしれませんし、やりたいことも将来変わるかもしれませんし、どんな仕事にも嫌なことはつきものです。
今回は、退職・転職を決断する局面で考えたい転職のメリットのうち、もう少し普遍的なものを3つ紹介したいと思います。
(なお、紹介するメリットは転職しなくてもやる気次第で身につくものです。ただ、自分自身や周りを見ていて「転職した方がはるかに得られやすいメリット」です)
1.新しいスキルの獲得によって貴重な存在になれる
これからの時代、一つだけの専門スキルで生きていくのは大変だと考えています。例えば、そのスキルが必要とされなくなるかもしれません(例えば機械にとって代わられるとか)。あるいは、一つの専門スキルだと同レベルで単価の安い海外に仕事を奪われてしまうかもしれません。
そのため、2つ以上の専門スキルをもってリスクヘッジしつつ、更には「専門スキルの掛け算」によって他にはない価値を出すことが重要と考えています。私の知り合いでも、税理士一本の人より、経営コンサルの経験がある税理士のほうが活躍しています。さらに私はメーカーの工場で働いたあとにキャリアチェンジして、経営に関係する仕事に就きました。経営マターでモノを考えつつ、「モノ作りの勘所」や「現場のおっちゃんの気持ち」が実体験で分かることは、貴重な価値の一つと実感しています。
キャリアチェンジを伴う転職でなくても、会社が変わるとノウハウや強みが異なるため、経験領域や獲得スキルの幅は大きく広がります。そしてその掛け算で、唯一無二の存在に近付くことができます。
2.周りの世界が変わり、人脈がぐっと広がる
転職で会社が変わると、社内外の人間模様ががらっと変わります。新天地で新たに沢山の人に出会えることに加えて、退職後にも関係が続く人も多いため、人脈は大きく広がります。
私自身の場合でも、仕事で知り合って今でも相談に乗ってもらっている人生の師匠もいますし、前職の同僚たちは各業界の色々なところで活躍しています。こうした人脈の中で新たな仕事につながることもありますし、その道の専門家にヒアリングさせてもらったり、時にはプライベートで遊びに行ったり…と、非常に有難い存在です。
逆に、一つの会社に居続ける場合は、かなり意識しないと人脈は広がりません。日々の生活はどうしても狭い世界で完結しがちです。例えばIT業界で働く友人は、長期間続くプロジェクトにアサインされているため、この数年間ほぼ同じメンバーとしか接していないとのこと。関係の浅い人との上手な接し方・関係構築力も、大事なビジネススキルの一つです。キャリアの考え方次第ではありますが、これはもったいないなあと思ってしまいます。
3.どんな状況変化にも対応できる適応力・サバイバル力
最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。
By チャールズ・ダーウィン
ダーウィンが言ったように、環境変化に適応できるものが最後に生き残ります。
転職したあとは新天地で一気に立ち上がる必要があります。その業界の専門知識や仕事内容に加えて、その会社のカルチャーや人間関係といった様々なことに適応していかねばなりません。特に前者は顧客がいる以上、中途半端な状態ではいけません。短期集中でその会社のビジネスの仕組み・慣習・知識等を押さえる必要がありますが、この適応力・サバイバル力は転職を通じてかなり鍛えられました。
通常の仕事は、それが転勤や異動を伴うものであっても、「慣れ親しんだ土台」がベースにあって、その上に新しいことを積み上げていくことになるため、環境の変化度合いは転職ほどドラスティックではありません。
まとめ
以上、転職における3つのメリットを説明してきましたが、これらは「先の読めない時代に仕事を続けていくこと」を想定したときのメリットです。まとめると、「1.唯一無二の存在になれるスキル獲得」「2.多様な人脈形成」「3.どんな環境にも適用できる適応力」。
もちろん人によっては、他にも色々なメリットがあります。多忙・不規則な仕事から解放されて家族との時間が確保できるようになるとか、ブランドある企業に転職して自尊心が満たされるとか…ですが、これらは人によって状況や考えが大きく違うのでここでは割愛させてもらいます。
退職や転職を決断する局面にて、転職のメリット・デメリットを考える際のヒントになれば幸いです。(デメリットは「事前に押さえておくべき「転職のデメリット」」をご参照ください)
–
■ 転職を成功に導くために
情報収集や客観的アドバイスをはじめ、自分に合った「転職エージェント」「転職サイト」との出会いが、転職活動の満足度を高めます。
・自分の市場価値を知りたい
・今すぐ新しい仕事を探したい
・いち早く転職活動を終えたい
スポンサード リンク