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「地頭がいい」とは? 地頭がいい人の特徴


転職においては、「地頭(じあたま)がいい」ことが、採用基準の一つであることが多いです。特に若い人に関しては、(シニアな人と比べて)「実績や専門スキルを求める」というよりは、今後の成長のノビシロを期待して「地頭がいい人」が好まれます。

ただ、この「地頭がいい」とは具体的にはどういったことでしょうか? 一般的には「頭がいい・頭の回転が早い」くらいの意味で使われていますが、今回は深掘して「地頭がいいとは?」そして「具体的にはどんな力が必要か?」について考えていきたいと思います。

 

1.地頭(じあたま)がいいとは?

1-1.「地頭=地+頭」という言葉の意味から考える

「地」という言葉には多くの意味がありますが、その中に、”下地”のような「物事の基礎」という意味と、”ついつい地が出る”のような「生まれつきの性質・本性」という意味があります。

ここでビジネスにおける「地頭」とは何かを考えると…、「地頭」とは、前者の「物事の基礎」の意味を含む言葉で、「ビジネスを進めるために共通して必要となる、”どんな状況でも自分で考えられる力”」のことだと個人的に考えています。

なお、後者の「生まれつきの性質・本性」の意味で考えてしまうと、「地頭がいい」とは、生まれつき頭がいいという意味になってしまいます。後述しますが、地頭は後天的に鍛えることができますので、やはり「ビジネスを進める上での土台となる、”自分で考える力”」とするのが良いと考えます。

 

1-2.学校や試験で「頭がいい人」との違い

20151109_Jiatama

 

更なる説明のために、少し角度を変えて見てみましょう。一般的に「頭がいい人」と言うと、理解が早い・計算等の処理能力が高い、つまり学校や試験で点数がとれる人がイメージされますが、この「頭がいい人」と「地頭がいい人」は異なるものです。

試験で点数を取るために大事なことの一つは、「事前にインプットした知識・公式・解き方を、上手く引き出す・組み合わせること」です。あるいは時間内に、効率良く処理することでしょう。

 

一方、ビジネスの世界では、答えが存在する問いもありますが、それはごく一部です。答えが存在しない問いも沢山ありますし、「答えるべき問いを探すところ」からスタートせねばならない局面もあります

例えば、「売上をどうやって増やすか?」という一見問いがあったとしても、その企業がもし今日明日の資金繰りに逼迫しているならば、答えるべき問いは「(入金が数ヶ月後の)売上をどうやって増やすか?」ではなく「3日後の支払をどうやって乗り越えるか?」です。このように、その時の状況次第で、答えるべき問いが変わってきます。

 

以上を踏まえると、「限られた時間・ヒト・カネ等の中で、自分で考えて、自分なりの答え・方向性を出せる人」が「地頭がいい人」だと考えています。

 

2.「地頭がいい人」が持つ力

「地頭」を鍛えるために、「地頭がいい人」がどんなことに優れているのかを具体化して考えていきましょう。「優秀な人」「考えが深い人」のように”ばくっ”とした表現では、なかなか鍛えようがないため、なるべく具体的に考えることが大事です。

個人的に考えているのは大きく2つ、「構造化する力(物事を論理的にまとめたり分解する力)」そして「仮説構築・検証する力(仮の答えを決めて検証する力)」です。それぞれ見ていきましょう。

 

2-1.構造化する力

世の中には沢山の情報があふれかえっています。かつ、みんながそれぞれの立場から色んなことを言います。そんな時には、表面上の現象や問題に気をとられるのではなく、「何が本質か・本当の原因かを見極めること」が重要です。

ここで出てくるのが構造化する力(論理的にまとめる)です。例えば下図の例では、3つの問題が表面化していますが、それぞれに対する施策をとったとしても、本質的な改善策ではないので、どこかで歪みが出たり・似たような問題が再発します。

一方、本当の原因を明らかにした後に、それを解決する施策を打つことで、真の改善にぐっと近付くことができます。

20151014_地頭1

 

上記はシンプルな例ですが、実際には、物事が複雑に絡み合ってどう考えたらいいのか悩ましいことも多いですし、更にはどうしても自分の思い入れや思いつきが入り込んできます。

ただ、本当に大事なことが何かを見極めた上でフォーカスする、そして周りが納得できるようにシンプルに表現することが、本当の改善につながる道です。

 

 

構造化する力には、上記とは逆の「分解する」という方向性もあります。

話をどんどん具体化していったり、下図のように要因分解していくといったことです。例えば「利益を増やしたい!」となった時に、そのゴールだけだと具体的なアクションにはつながりません。利益を売上と費用に分解して、更に売上を販売数と販売単価に…と要因分解していくことがシンプルな例です。最終的には、分解された要因ごとに具体的施策を考えていくことになります。

20151014_地頭2

 

2-2.仮説構築・検証する力

仮説とは、「今ある事実に基づくと原因や未来はこうなるのでは?」という現時点での仮の答えのことです。

特にビジネスでは、事実や真実が分からないことが多いため、仮の答えに基づき、原因を解決する施策を考えたり・未来への対策を講じる必要があります。とはいっても仮説は仮の答えですので、走りながら正しいかどうかの検証を続け、もし仮説が違っていたら軌道修正していく…ということを繰り返していきます。

 

ただ、実際のところは、「仮説思考」ではなく「積み上げ思考」になりがちです。あれこれ事実を集めて、データをこねくり回して、「こんな差がある」「こんな傾向がある」となることが多いです。このアプローチだと膨大な時間がかかることに加えて、膨大な量のデータを扱う場合には処理が大変過ぎて答えが出ないことも多いです(下図の例を参照)。

20151014_地頭3

 

なお上の例では、「仮説思考」で一度立てた仮説は変わることなく「原因特定」に至りましたが、現実には仮説がいきなり当たることはありません(=仮説の精度は低い)。最初の仮説の精度は低くても、その後の軌道修正を続けることでゴールに近付いていくアプローチをとるため、最終的な仮説の精度は高まります。更には仮説構築・検証というサイクルを数多く経験することで、次に仮説を立てる時の精度はどんどん上がってくるでしょう。

 

*****

以上2点の思考ができる力が「地頭がいい」ことだと考えています。

誰も本質が分からない時・答えが皆目分からない時といった…どんな状況であっても、今やるべきことを自分で考えて、自ら走ることのできる力。これが「ビジネスを進めるために共通して必要となる、”どんな状況でも自分で考えられる力”」です。

 

3.地頭を鍛える方法の考え方

「地頭」を鍛えるためには、日々の仕事でも、世の中の出来事でもなんでもいいので、構造化したり仮説検証を繰り返すことがベストの方法です。「地頭」は、一朝一夕で良くなるものではありませんので、日々の中で地道に鍛えていくしかないと思っています。

ただ、鍛える方法や押さえるべきポイントはありますので、詳細は「地頭がいい人になる!「地頭を鍛える方法」」をご覧ください。

 

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