会社を辞めるタイミング(まず辞めるか/内定後に辞めるか)
転職活動を始めるにあたり「いつ会社を辞めるか?」、つまり「先に会社を辞めるか」あるいは「内定が出た後に会社を辞めるか」は、大きな分岐点です。「転職活動をする側」の視点では、時間と収入の問題が大きそうなことは容易に想像がつきます。
一方で、「採用する企業側」そして「今の会社側」という2つの視点は意外と忘れられがちです。本日はこの3つの視点に関して、「先に会社を辞めるか」と「内定が出た後に会社を辞めるか」のメリット・デメリットをまとめました。
①転職活動をする側の視点
「先に会社を辞める」
大きなメリットは、「転職活動に集中できること」と「背水の陣で臨めること」です。職務経歴書を書いたり、面接を受けるのは、相応の時間とエネルギーを使いますので、「何事にも集中したい派」あるいは「現職が忙しすぎる派」にはこの方法がいいかもしれません。
ただ、活動中は常に動きがある訳ではありません。選考結果を待つというタイミングも頻繁にありますので、上記の背水の陣が逆に自分を追い込んでしまうことにもなりかねません。収入もない中、ただ一人で待つという時間はどうしても不安を増大させてしまいがちです。
「内定が出た後に会社を辞める」
現職の収入がある中ですので、精神的に追い込まれることは上記よりは少ないです(更には、転職活動が満足いかなかった場合、今の会社に残るという選択肢も可能です。この「戻れる場所がある」というのは非常に大きいです)。
ただ、今の仕事をこなしながら続けることになるので、やるべきことは一気に増えます。書類を作成したり、面接を受けたり…。早朝や夜に面接してくれる企業であれば面接を受けに行くこともできますが、もし現職の拘束時間が長い場合、もしくは遠隔地から活動する場合は、この方法は物理的にしんどいかもしれません。
ちなみに私のこれまでの転職活動は全て、働きながらの転職活動でした。経験上、活動開始から内定が出るまで3-4ヶ月ほど。この間は、ややハードではありましたが、新天地に向けた前向きな活動なので、嫌な忙しさではなかった印象です。
②採用する企業側の視点
「先に会社を辞める」
既に会社を辞めた方が応募してきた場合、企業側としては、「前職でそんなに嫌なことがあったのか?」「感情的に動いてしまうタイプか?」「この人は辞めさせられたのか?」辺りを想像します。いずれもポジティブなことではないのですが、後ろにいくほど転職希望者にとって不利な状況になってしまいます。この辺りの退職理由は、面接でしっかり説明する必要があります。もしかしたら聞かれないかもしれませんが、変な想像をされてマイナスになるよりはいいと個人的には思っています。
ただ、退職理由をどう説明するかは悩みどころです。家庭の事情とか不可抗力で辞めざるを得なかった等、少しでもマイナスを食い止める退職理由は必要ですね。
「内定が出た後に会社を辞める」
企業で面接をしていると、転職希望者は在職中の方が多いです。
面接官として気になるのは、現在進行形で走っている仕事がある訳ですから、「辞めようとしているタイミング」についてどう思っているかです。何ヶ月後に全ての仕事が綺麗に片付くということは現実的にはありませんので、この辺りの考えで「仕事に対する向き合い方」が垣間見えてきます。無責任な人は「入社可能タイミングはいつでも大丈夫ですよ」とだけ言いますし、自分に自信がない人は「私なんていなくても…」という感じになります。
③今の会社側の視点
「先に会社を辞める」
まず会社を辞めようとすると、大体はズルズル引き止めが入ります(理由は、居て欲しいというプラスのものから、退職者が出ることで管理能力を問われるとか、引継や採用で自分が忙しくなるのが嫌という残念な理由もあります。余談ですがその辺りの対応も含めて会社や上司の器の大きさが知れます)。ここで引き止めされてしまった場合、転職活動が遅れるのが最大のリスクです。
ちなみに、辞意を伝えてから引き止めにあって居残った場合、実際にはかなり気まずいですよね…。壁に耳ありで…、辞意はきっと色んな人の耳に入っていると思って下さい。
「内定が出た後に会社を辞める」
新しい企業が決まっているので…引き継ぎを十分にとれる期間を明確に伝えれば、会社としては従わざるを得ない状況です。この場合気を付けるべきは、仕事(顧客・他メンバー等)への影響です。迷惑は必ずかかりますので、繁閑時期、プロジェクトの切れ目等を勘案し、その影響を極力少なくする配慮が必要です。新
しい企業にいつから行けるかを明言した後にひっくり返すのは心象が良くないのと、今の会社や上司が見えている都合や世界もありますので、「いつからです」「いつまでです」と明言する前に、諸々相談しながら慎重に進めましょう。
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