会社を辞める前に!引き継ぎのポイント
会社を辞めるとき、必ず必要になる「引き継ぎ」。具体的なところは仕事内容によって大きく異なってきますので、「引き継ぎにおけるポイント」について以下に整理していきます。
1.「今」と「将来」を記録として残す
「これまでのやり方」が少なくとも再現できるように引き継ぐ…というのが最初のポイントです。その時は、口頭で伝えるだけではなく、可能な限り文書で残しましょう。引き継ぎ先の聞く方も、話を聞いてなかったり・勘違いしていたりはよくあることなので、後々のことも考えて、書類を作って渡しておくのが安全です。仮に相手が話を聞いていなかった場合でも、仕事ですので、迷惑がかかってしまうのはその相手だけではありません。結局は、顧客や会社全体にも影響が及んでしまいますので、今の担当者として、その影響は極小化すべきと考えています。
残す文書は、いわゆる「現行業務のマニュアル・手順書」と「想定問答集・将来のリスク集」の大きく2種類です。
「現行業務のマニュアル・手順書」
定型業務については、これまでどんなやり方をしていたかに加え、注意すべきポイントや上手く進めるためのヒントも整理しましょう。きっと、自分なりに改善してきた点や、効率良く進めるための手順とかがあったはずです。こういうちょっとしたことを後進に残すことで、その後の業務はぐっと円滑に回るようになります。
「想定問答集・将来のリスク集」
今は上手く回っている業務でも、「将来、このお客さんはこんなことを言ってくる」とか「季節の変わり目にはこの点に注意」とかのように、想定される出来事やリスクがあると思います。これは、これまでその業務を行ってきた人にしか分かりません。将来のシナリオや起き得る問題については、解決策案も合わせて伝えておきましょう。この点は通常なかなか引き継がれず、後でトラブルになっている様を時々見掛けます…。
2.「自分がやった通り」に引き継ぐか、「逆から」引き継ぐか
引き継ぐ時の考え方は、大きく2通りのどちらかです。「①インプットから見ていくのか」あるいは「②アウトプットから見ていくのか」の2通りです。これは引き継ぎを行う内容や相手によって変わってくるのですが、もし定型作業を作業担当に引き継ぐなら①で、その人が作業していく手順で説明していきます。他の例で、分析結果を引き継ぐような場合は、②の方が効果的で、アウトプットである成果物からスタートして、「この結果はこうやって計算してて、使ったデータはこれとこれ」という具合です。
通常、手を動かした本人は、自分がやった手順通りに引き継ぎをしようとしますので、①になりがちです。経験上、多くは①の引き継ぎでいいのですが、成果物を引き継ぐケース・実作業しない人に引き継ぐケースは、②もご検討ください。
これは、引き継ぎだけの局面ではなく、今後、相手に何かを伝える・相手から引き継ぎを受ける際にも、必ず役に立つポイントです。
なお、本当は完璧に引き継ぎができればいいんですが、そこまで仕事は単純ではありません。あとで引き継いだ相手から連絡があった時には「(分かる範囲で)答える」…、これは最後の配慮だと個人的には思っています。
中には、本当に困って連絡を取ろうとしても、辞めた瞬間に電話番号を変えていたり、電話やメールをいくらしても一切返答がない…なんてこともあります。そういう時は、こちらが困っている分、それまでがどんなに良くてもがっかり感は拭えません。引き継ぎ先に「いつでも聞けばいいや」という甘えを残すのは良くありませんが、そうでなければ最低限の対応は…といったところです。
以上、引き継ぎは、今の会社における最後の仕事であると同時に、その後の業務がいかに円滑に回るかの大きな分岐点です。たかが引き継ぎ、されど引き継ぎ。
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